2020年5月5日
今までなるべく外来受診の予約をお願いし、受診者数が片寄らないように調節をしてきましたが、ここ最近外来受診のコントロールをすることが難しくなってきました。しかし、それ以上に受診する方が少なく、待ち時間がゼロになってしまうこともあります。 自宅待機のストレスや運動不足、食欲増加により、血圧の上昇や血糖の上昇が目立っています。特に血糖の上昇が顕著でありながら血液検査を延期する希望が多く、このまま血糖上昇が続くと万一新型コロナウイルスに感染してしまうともしかしたら重篤になってしまうかも知れないと心配することも多いです。薬だけ飲んでいれば大丈夫ということはありませんので、今だからこそしっかりコントロールをしていきたいところです。 ここ数日規制緩和の基準が必要という報道があります。感染者数がやや減少し、社会経済もただ規制しておくだけではよくないため、少しずつ規制緩和していく方向にあります。悪い情報ばかりではすべてがだめになってしまうため少しでもいい情報もとりあげていかなければならない。それも本当にわかるのですが、過去の「スペインかぜ」にあるように、第1波が収束するとその後それよりも危険な第2波、第3波が押し寄せてくる。それが分かっていて規制を緩和しますか。外出は悪いことではないといいます。本当に感染のリスクが高いとされる3蜜や接触感染のリスクに注意すれば少しずつ緩和することはいいのだろうと思います。自分でも規制を緩和し、しかしながら自分の気持ちの中では、マスクと手洗いをしっかりやって、万一手にコロナウイルスが付着してもそれを目や口や鼻にいれなければ決して感染はしない。そう思って行動しましょう。 病院での院内感染、家族内感染がとても多いです。どうしてあれだけ感染防護をしながらも感染してしまうのでしょうか。院内感染といっても多くは病棟での職員と入院患者の感染であって、病院や診療所の外来感染は極めて少ないと思います。気が付かないところでの患者さんとの接触、スタッフルームや休憩室で気が緩んでマスクを外したときや食事のときに感染がおこるようです。 今迄も何回も述べてきたとおり、規制緩和される時こそ、気が緩み感染のリスクが高くなります。規制が緩和される時こそ皆さんと同じ気持ち、同じ行動ではなく、しっかりと感染リスクを意識し、マスクだけではなく外でも自宅でもしっかり手洗いし、接触感染に注意してみてください。 病院や診療所での外来感染は少ないです。基礎疾患のある方は、外来受診を中断することなく、治療と必要な定期的検査は継続してください。